2/2アートと笑いの境界線:ジャルジャルがアートにツッこむ!?
2月2日(土)に開催された
「アートと笑いの境界線」
に参加してきました。
放送作家の倉本美津留さん主宰で、お笑い芸人・ジャルジャルや、アーティストたちを交え、アートと「笑いが生まれる場、笑いとアートが交わる場、アートが生まれる場」の3部構成で、アートとお笑いの境界を模索していくことを目的としたイベント。
1部の「ジャルジャル×倉本美津留『超コント』」は、チケット売り切れで残念ながら不参加。残りの2、3部について書こうと思います。
「アートと笑いの境界線」
・2部:ジャルジャルが、現代アーティストたちにツッこむ!?
・3部:ベテラン作家と漫画家が、お題にそって生制作!?
・所 感
・参考資料&おまけ
2部:ジャルジャルが、現代アーティストたちにツッこむ!?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2部(15:00〜16:00)は、トーク「アートと笑いの境界線」。
トークホスト:ジャルジャル(後藤淳平・福徳秀介)、千原徹也(デザイナー)、倉本美津留
ゲスト若手の現代アート作家:AKI INOMATA、青田真也、LEEKANKYO、田中偉一郎
こたつのセットに、トークホストが入っていて、若手アーティストが一名ずつ登場し、自分の作品(活動)を紹介していきました。
↑横長のこたつのセットが(笑)
・AKI INOMATAさん
ミノムシに、服の端切れなどを用いた蓑づくりをさせたり、ヤドカリに都市をかたどったスケルトンの“やど”を与えるなど、自然の生物との関わりの深い作品を制作。
・青田真也さん
誰もが目にしたことのある、般若や鮭を加えたクマの彫刻などの表面をやすりがけし、ギリギリ元の形状が分かるくらいの状態にする作品。やすりがけしたピアノは、音色もまろやかになったと言い張る作家の話に、「ウソやろ!」とつっこみが(笑)
・田中偉一郎さん
4人の中で一番お笑い寄りだと倉本さんが言っていたように、板PhoneCMや、トンネルなどの壁に描かれたグラフィティー(壁への落書き)を子供が書いているように見せかけた写真など、洗練されたデザインのいたずらは、会場で笑いが起きていました。
・LEEKANKYOさん
スーパーなどのチラシを、そのまま模写するという細密な作品。一つの作品に1〜2週間かかるとのことで「制作終わってからじゃもう安売りしてないやん」とつっこみがありました。
〜それぞれの作品を紹介した後に、全員でこたつに入りながらトーク〜
印象に残ってた質疑(うろおぼえ)↓
ジャルジャル 「作家に、制作意図聞いていいんですか? なんか反応がよくない気がして」
AKI INOMATAさん 「いいと思います!それを聞いて意見のキャッチボールがしたいです」
青田さん 「逆に、コントについて、何か意図聞かれたらどう思います?」
ジャルジャル 「たしかに、おばはんって50回くらい言ってるだけネタについて、ファンレターで『あれは中年女性へのアンチテーゼなのでしょうか』ってもらったけど、何も考えてない(笑)」
田中さん 「元々言語で表現できない人が作品にしてる訳だから、苦手なんだと思います」
3部:ベテラン作家と漫画家が、お題にそって生制作!?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
3部(17:00〜18:00)は、しりあがり寿×会田誠「しゃべつくり」。
会場のお客さんが、事前に2種類の言葉カード(形容詞など前の言葉と、名刺などの後ろの言葉)を書き回収。そのカードを混ぜて引いた言葉に沿って、2人が即興で絵を描く企画。
会場のお客さんが、事前に2種類の言葉カード(形容詞など前の言葉と、名刺などの後ろの言葉)を書き回収。そのカードを混ぜて引いた言葉に沿って、2人が即興で絵を描く企画。
1回目お題は「ムンク似の × ささやき」
↑会田誠作:「つぶやき」と見間違えた作品と、ムンク展に《思春期》が来なかったことへのささやき
↑しりあがり寿作:有名なムンク《叫び》をモチーフに制作
(漫画家なのでセリフ入れてしまうそう)
2回目お題は「みたことのない × 絶望」
↑会田誠作:「みなことない」ので、真っ白の画面に
↑しりあがり寿作:たしか、ネギが嫌いなのに食べないといけない状況のことを思い出して描いたものと言っていた
3回目お題は「しょっぱい × セコンド」「全米が泣いた × 国指定文化財」
↑しりあがり寿作:テーマそのままですが、しりあがり寿さんらしい発想で良い!(笑)
全体的に、しりあがり寿さんはささっと筆を走らせていました。
一方会田さんは、終始テーマを決めるまでの時間がかかり、3回目は、何回もお題を引き直したにも関わらず、結局リタイアし、代わりに24時間以内にtwitterで何かのテーマにで作品をつくることになり、約束通り発表してました(笑)
選んだのは、「吐き気がする 企業戦略」
描きました。ああ、壇上で描きたかった… pic.twitter.com/4ZoyEaopuj
タイプの違う2人が、テーマをもらってからの動きが違いおもしろかったです。制作する姿は、なかなか見ることがないので貴重でした!
所 感
かなりゆるーいイベントでした!
こちらのイベント、意外にも主催は「横浜トリエンナーレ」
つまりアート分野なんです。
それがジャルジャルとアーティストのイベント企画するっていうのにまず驚き。
2020年に開催される「横浜トリエンナーレ」にむけて、
かなり間口を広げて活動してるんだなと思いました。
難しいアートのトークみたいなイベントは、やはり来る人が限られるんですよね。
そこで初歩的な質問したら、『そんなことも知らないのか』と思われそうという恐怖感もあったり……。
今回のように、アート作品にジャルジャルが素朴なツッコミを入れることで、気軽に作品を見て良いんだということが色んな人に伝わると嬉しいなと思います!
横浜トリエンナーレ、楽しみだー!
参考資料&おまけ
「アートと笑いの境界線」peatixイベントページ
https://yokohamaartrally-1.peatix.com/
(2019/2/22閲覧)
1部(ジャルジャル×倉本美津留「超コント」)で出たものと思われるネタが貼ってありました(笑)