あーとブログ

主に関東圏の美術展を見に行きます!

知識少ない自分なりに楽しんで見て書きたいと思います

横浜トリエンナーレ2020!コロナ禍に無事開催したので行ってきた

 

2020年は、横浜トリエンナーレ開催の年。

 

コロナのこともあり、開催中止か…?と思っていましたが、
感染対策をしっかりとった上での実施!

有給がとれたので平日にゆったり行ってきました!

 

横浜トリエンナーレは、今回で7回目の芸術祭!

 

・はじめに
・展示の様子
 横浜美術館
・プロット48
 プロット48 南棟
 プロット48 北棟
 プロット48 野外
・おわりに
・参考

 

 横浜トリエンナーレは、今回で7回目の芸術祭!
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いまや全国各地で行われている芸術祭。
その中でも、横浜トリエンナーレは、
2001年から始まり、3年に1度開催で7回目の歴史ある企画の一つです。

今回は、インドを拠点に活動するアーティスト、ラクス・メディア・コレクティヴ
(「コレクティヴ」はここ数年よく聞くようになったアート用語で、ざっくりいうとアーティストのグループ)がアーティスティック・ディレクターを務めています。

 

企 画 概 要

タイトル:ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOW―光の破片をつかまえる」
Yokohama Triennale 2020 “Afterglow”』

会期:2020年7月17日(金)〜10月11日(日)
毎週木曜日休場(7/23、8/13、10/8を除く)、開場日数78日

会場:横浜美術館、プロット48日本郵船歴史博物館

チケット:一般2,000円 ※予約制

横浜トリエンナーレ

 

 

はじめに
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筆者の都合で、来訪後すぐに感想がかけず、
ざっと様子の写真を掲載という形にしたいと思います。

トリエンナーレといえば、普通1〜2日がかりでへとへとになって
回るイメージでしたが、
今回4時間足らずで見ることができて、なんかあっさりしていたような…!
(パフォーマンスは見ていません。
動画作品は少し見てました。全編みてたらもっと時間かかったかと思います)
コロナのこともあり、少し当初より縮小していたのでしょうね。

平日だからか予約制だからか、
混雑はしていませんでしたが、
一つの空間に3〜4組見ている人がいるような適度な人出だった印象です。

 

それぞれの作品のキャプション(作品についての説明が書かれたもの)は、ラクス・メディア・コレクティヴの意向により下記3つの部分で構成されていました。
ここが大きな特徴かと思います

1.作家自身の言葉や参考資料からの引用
2.作品の詩的な解釈
3.作家・作品に関する説明

キャプション

 

 展示の様子
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メイン会場の横浜美術館とプロット48の様子をご紹介します。
日本郵船歴史博物館でも展示があったようですが、見に行ってません。
※全作品の紹介ではないです
※作品名は確実なもののみ記載しています
※一部写真がぶれていてすみません

 

会場:横浜美術館

横浜美術館地図

横浜美術館2

入り口に広がるのは、
ニック・ケイヴさんのオーナメント《回転する森》!

見渡す限りいろんな形のオーナメントがぶら下がっており、
常に回ったりしてキラキラしてとてもきれい!

 

 

ニック・ケイヴ





3階会場に入ると、
暗がりに、新井卓さん作品が。

新井卓

奥に進むと竹村京さんの作品《修復されたK.OとK.Oのロボット棚》他。
ガラスで仕切られた向こう側に、
部分的に発行する物たちが…。

竹村京

四角い部屋には、レボハング・ハンイェさん作品。

こちらは映像作品もあったと思います。

レボハング・ハンイェ

その後の部屋では、岩間朝子さんの映像作品などなど…。

レイヤン・タベットさんの作品。

レイヤン・タベット

 

ローザ・バルバ(Rosa BARBA)さんの映像作品。
放射性廃棄物貯蔵管理施設がテーマとなっていました。

ローザ・バルバ

展示室を出た空間で、独特の存在感を放っていたのは、

キム・ユンチョルさんの作品アルゴス》。

キム・ユンチョル

 

廊下部分に、金氏徹平さん作品、
一目で金氏さんとわかる、フィギュアなどの一部分が白い液状のもので覆われた作品です。

金氏徹平

 

 

展示室中央には、ズザ・ゴリンスカさん作品で、赤いじゅうたんのような場所は、上がれるようになっていて、子供達が座ったりしていました。

その先にあるパク・チャンキョンさんの作品《遅れてきた菩薩》は、55分ほどの映像作品。
放射能に汚染された世界を、仏教説話を参照しながら描く、
ドラマ調なようで違う、急に腕飛んだり(仏教画にある?)、棺をもって回ったり
予想のつかない展開と、「これ何意味してるんだ?という疑問で、半分近く見入っていました。

ズザ・ゴリンスカ

また部屋を出ると、
本展で入り口作品の次にキャッチーな作品が。

エヴァ・ファブレガスさん(Eva FABREGAS)の《からみあい》。

自由に触ることができる作品で、(コロナのこともあり、アルコールを手につけてから)
柔らかいのかな?と思ってましたが、
意外に結構しっかりしてました(笑)

エヴァファブレガス

別の展示室に入ると、ひときわ目を引く作品、
インゲラ・イルマンさん(Ingela IHRMAN)の《ジャイアント・ホグウィード》。

観賞用としてヨーロッパで流行した植物が巨大化して問題になっているそうです。
(これは現物ではない?)

インゲラ・イルマン

他にも、レーヌカ・ラジーヴさん(Renuka RAJIV)の
《国際的最下層に属する食料自給者の最上から降り注ぐ力》
※写真は一部
人の顔が無数に刺繍された作品が複数あり、
不気味な圧力がありました。

レーヌカ・ラジーヴ

 

別空間に絶妙なバランスで、存在感たっぷりに居座っているのが、
さとうりささんの《双つの樹(白)》。
タイトル的にほかの場所にあったのかな?
丸みを帯びており、しろいまゆのような優しさと安心感?があります。

さとうりさ

その他、闘病の末に若くして逝去した佐藤雅晴さんの《死神先生》のシリーズも。

佐藤雅晴

 

 

横浜美術館の展示は一通り見終わり、
美術館内にある「Cafe 小倉山」にてお昼ご飯。
ドリンクは、横浜トリエンナーレとコラボしたものです。
カラフルなゼリーが入っていました!

横浜トリエンナーレCafe小倉山


 

 

会場:プロット48
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会期の時期は、かなり暑い季節でした!
そこで、大きくて分厚い日傘を無料で貸し出してくれていて、
横浜美術館からプロット48まで、これを使って移動しました。
かなり暑さが軽減されました!移動時間は10分もかからなかったと思います。

横トリ 傘

会場につきました!

実は、ここは元々アンパ○マンこどもミュージアムがあった場所だそう(2019.7に移転)。
アート展示に使われてるのは知らなかったです。

プロット48

検温・消毒し入場!

横トリ2020

プロット48

 

南 棟

入るとすぐに広がるのは、

イシェム・ベラダさんの作品。

イシェム・ベラダ

 

その右に川久保ジョイさんの作品《ディオゲネスを待ちながら 》
壁面にエル・グレコの絵画とメモ?
向かいで流れる映像には、タコとゆで卵が登場…!?

2階にあがると、

ファラー・アル・カシミさん(Farah AL QASIMI)の作品《ジャジラ・アル・ハムラ》。
建物の窓部分に作品がはめられていました。
濃い色彩と人の顔が目をひく空間です。

ファラー・アル・カシミ

 

エレナ・ノックスさんの作品ですが、

エコスフィアという「密閉された循環システムである小さなガラスの球体」で、
ハワイアンアカエビというエビだけが、繁殖活動をやめてしまうそうで、
“どうしたらこのエビが繁殖活動促せるか?”という問題提起をしています。

エレナ・ノックス

この先の空間は、問題提起に対して、様々なアーティストが作品で答えている
かなりカオスな空間になっています(笑)

横トリ エビ

さらに上の階の作品、ジェン・ボーさんの作品《シダ性愛1〜4》
ざっくりと男性がシダ植物に対して性的な行為を行う様子をとらえた
映像作品です。
これかなり衝撃的です…(性的な意味で)。よく横浜に大画面で出せたなという。。

ジェン・ボー

その他映像作品もありました!

 

北 棟

部屋に入っていくと、
「危ないです」と言われ、なんのことかと思ったら、
壁が動く飯川雄大さんの作品《デコレータークラブ 配置・調整・周遊》でした。
少し待っていると、すすす…と動き出し、、、また戻っていく。
止まった状態だと、「なにか部屋あるのか?」と思ってしまいます。
※かばんは元々置いてありました。

飯川1v

展示室中央には、オスカー・サンティランさんの大きな作品が目を引きます。

オスカー・サンティラン

ラヒマ・ガンボさんの作品(写真10点と映像1点)

(写真手ぶれ補正忘れた?周りの植物も関係あり?)

ラヒマ・ガンボ

その他にも、別作家のインスタレーションのような展示など数点がありました。
飯山雄大さんの予約制の作品もあったようです。

 

野 外

一見、元から設置してありそうなこの囲いは、
ジョイス・ホーさんの作品。
軽く押して揺らすことができます。

ジョイス・ホー

横浜美術館にも展示のあった、さとうりささんの作品は、
外から鑑賞できるものがありました!
絶妙にはさまってるのがなんか可愛い…!

さとうりさ2

出(入り?)口付近には、

ファーミング・アーキテクツさんの作品《空間の連立》。

木組みでできた空間に中には、
本が置いてあったり、金魚が泳いでいたり、不思議な空間です。

ファーミング・アーキテクツ

 

 

 

おわりに
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コロナ流行の中でこの企画が実現できたのは、
本当に多くの方の決断と数え切れない努力の上でのことだと思います。
トリエンナーレとかただえさえ大変なのに、どれだけ展示まで苦労があったか計り知れません。
(小規模な芸術祭の運営に関わったことがありますが、それでも日々トラブルで大変でした)

 

実は、横浜トリエンナーレ鑑賞はこれが初めてなのですが、他のトリエンナーレに比べて、
地域ごとの特色を生かしたトリエンナーレというよりは、
大きな国際的な展覧会っていう感じでした。(他の方に聞くと、年によって色がかなり違うそう)

全体的には、性的な表現や原発問題に関する作品が多い印象でした。

特色であるキャプションですが、
正直長すぎたり難しい表現が多く、きちんと読めてないという作品が多く…。

 

ブログでも、もっと作品ごとに深読みしていきたかったのですが、
全体の概観にとどまってしまいました。
海外の作品や難しいと思われる問題も、しっかり読み込む力を私がつけていくべきだと思いました。

ただ、コロナ禍で美術館も休業することもあった中で、
やはりこういう鑑賞の場があるのはありがたいと痛感しました。

 

参 考

横浜トリエンナーレ 公式サイト(最終閲覧2020.12.31)

https://www.yokohamatriennale.jp/

横浜トリエンナーレ2020 公式サイト(最終閲覧2020.12.31)https://www.yokohamatriennale.jp/2020/news/tour/

横浜トリエンナーレ2020 配布資料「配布マップ」
横浜トリエンナーレ2020 配布資料「いっしょに歩く横浜トリエンナーレ2020ガイド」