あーとブログ

主に関東圏の美術展を見に行きます!

知識少ない自分なりに楽しんで見て書きたいと思います

『ミロ展 ― 日本を夢みて』シンプルでも深いミロ作品

 

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで始まった

『ミロ展 ― 日本を夢みて』

 

正直、ジュアン・ミロはなんとなくしか知らなかったのですが、
抽象的でよくわからないけど、なんかオシャレ←
で気になったので展覧会みてみました(軽い)。

 

『ミロ展 ― 日本を夢みて』

・はじめに
・1.日本好きのミロ 2.画家ミロの歩み 
・3.描くことと書くこと 
・4.日本を夢みて 
・5.二度の来日  6.ミロの中の日本
・おわりに
・参考

ミロ展

 

はじめに
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 

ミロ(ジュアン・ミロ1893-1993)は、スペイン・バルセロナ生まれの画家。
ピカソと並ぶ現代スペインの巨匠として知られています。

抽象的で一見何かわからないモチーフや文字などを絵画にしているイメージが強いです。
本展は、日本とのつながりの深さに着目した展示となっています。

私はそこまで注目したことない画家だったので、今回初めてじっくり作品が見られる機会となりました!

タイトル:ミロ展 ― 日本を夢みて
会期:2022/2/11(金・祝)~4/17(日) 
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム 
チケット代:一般1,800円
※会期中の土日祝、4月11日~17日は事前オンライン入場日時予約が必要
(私の鑑賞所要時間:約1時間半)

 

残念ながら、会場は写真撮影NGでしたが、
気になった作品を章何個かごとに紹介します。
会期始まっての土日だからか、まあまあ混んでいましたが、ゆったり歩けば
作品は十分に見れます。土日祝は予約について要事前確認です……。

 

今回、好きな俳優・杉野遥亮(すぎのようすけ)さんが音声ガイドでナビゲーターを務められていたので、聴きながら鑑賞しました(貸し出しは600円)
優しい声に癒されながら鑑賞できました!
杉野さんのバルセロナの思い出・印象も語ってくれてます♪( ^ω^ )

 

1.日本好きのミロ 2.画家ミロの歩み 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

展覧会のチラシにものっていた《焼けた森の中の人物たちによる構成》
(ポストカード買ったのでこれならのせてOK……?)

日本で初めて最初に展示されたミロの作品だそうです!

ミロ作品

作品名中に「人物」とあるので、紫芋みたいな← やつが人物かな?
焼けた森ってあるので死んでる……(焼き芋…?
左上の三角が屋根のようにも見えるけど…左下のウイルスみたいなやつも謎。
なんとも不思議でちょっと不穏な絵画です。

 

ミロは、コラージュ(いろんな素材をはりつける技法)を基にして制作した絵画もあるようで、
いろんな素材を組み合わせることで、こんな不思議な構図が誕生したのでしょうか?

 

3.描くことと書くこと 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

文字が曲線のようになっていてフランス語なので読みにくいですが、
4つの単語が隠れている作品
《絵画(カタツムリ、女、花、星)》
タペストリーのために制作された作品らしいです。
結構人一人分?くらいの高さあったかな。

《ゴシック聖堂でオルガン演奏を聴いている踊り子》
1945年の作品です。
第二次世界大戦時に慣れない土地に移り住んで孤独を感じていたミロが、
聖堂でオルガンを聴き心が落ち着いた体験が元になって制作されたそう。

……どこがオルガンかはさておき(笑)

全体が薄い暗闇の画面の中にも少し明るい灰色の空間があって、
その境界が自由な線で行き来しています。
赤・緑・黄・青の記号のようなモチーフは、全体に馴染みながら華やかさがあり、なんか好きな作品です!
↓こちらの作品

www.fukuoka-art-museum.jp

 

 

4.日本を夢みて 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 

ミロが陶芸家のアルティガスとともに制作した
陶芸作品等の作品展示。
かなり大きい(1mくらいあったか?)花瓶があって、
こんなことまでやってたのかと驚き!

 

5.二度の来日  6.ミロの中の日本 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

どこか日本の書を思わせる絵画作品が展示されていました。

美術批評家・詩人の瀧口修造との関係がうかがえる作品も。
『ミロの星とともに』という書籍では、ミロ=「見ろ」とかけて詩が詠まれています!この二人が国境越えてあるのしらなかった……!
 仲良し(・∀・)つ⊂(・∀・)

 

三連作品なのか、並んでいて存在感のあった《絵画》

白いキャンバスに木炭・アクリル絵の具を使って、
地平線のように画面が上下で区切られ、丸(日?)が描かれています。
墨が滴っているかのような表現も、どこか書のような印象。


↓こちらに展示風景写真あり

bijutsutecho.com

 

個人的に結構好きだった、巻物上の作品その名も《マキモノ》(そのままw)

1956年も一度制作されたもの。
その後来日を経て1972年制作の同じような巻き物上の作品《無題》 は、(名前なし?;)
ミロの絵画と同じようなデザインの専用木箱があるのも良い!
巻物は一部だけ展示でしたら、絹にシンプルな線でフクロウ?みたいなのが
描かれており、ミロから見た日本の書のイメージとミロの絵画が合わさった感じで良かった〜!

《マキモノ》(部分)(ポストカード購入)

マキモノ

 

 

おわりに
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

ぱっと見、抽象的で理解が難しいわかりにくいような作品が多いミロですが、
今回の展示で、言葉を絵画の一部のように大切にしていること、
日本の文化から影響を受けた作品も数多くあることがわかりました。

作品それぞれ近くで見ても荒い感じがせず、
洗練されてて綺麗でした。

 

音声ガイドでの情報ですが、
ミロは自分の作品を3000年先の人が見ても心を開放するものにしたいと
言っていたそうで。

これからも時代を超えて展示が続けば良いなと思いました。

 

おまけ

 

↓展覧会フライヤー、展示作品リスト、音声ガイドリスト
 ゴンチャロフとコラボしたチョコ入り缶ケースを購入(バレンタインの時期だからか?)

ミロ展資料

 

 

参考

・「ミロ展―日本を夢みて」フライヤー、作品一覧、音声ガイド
・「ミロ展―日本を夢みて」公式サイト

https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/

美術手帖 「ミロ展―日本を夢みて」が開幕。Bunkamura ザ・ミュージアムで見るミロと日本の絆

https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/25204

美術手帖瀧口修造

https://bijutsutecho.com/artists/1490

 

------------


美術手帖 2022年2月号 ケアの思想とアート【電子書籍】[ 美術手帖編集部 ]